ヤマネ、リス、ムササビ

Rodentia、Sciuromorpha

リス亜目の動物

momonga リスのほか民家近くにくる「好ましい小動物」はヤマネ、モモンガ、ムササビです。この4種とも巣箱を利用することがあります。滑空能力のあるモモンガ、ムササビもリスの仲間です。
ヤマネは、民家の隙間から入って子育てすることがある。ネズミと違って尻尾にふさふさとした毛が生えており、目がくりっとして可愛い。
 リス(Squirrelスクァロル)、モモンガ、ムササビは、樹から樹へと飛び移って移動します。
リスは時々地上を歩きますがすぐに樹へ上ります。モモンガ「Flyings Squirrel」とムササビ「Giant Flying Squirrel」は手と足の間に膜があり空中を飛んで樹から樹へと移動します。
 ヤマネは、ネズミに似ていますがヤマネ科に分類され、冬眠するので見つけた時は寝ていることが多いので「まどろむネズミ Dormouse」と呼ばれる。
 動物の大きさは、頭から尻尾・尾羽までの「全長」と尻尾を除く「頭胴長」(鳥は「体長」と通常表示)で表示する。小さな野鳥を含めて、大まかに小さい順に表示すると、ヤマネも小さいが頭胴長はヒガラ、エナガがほぼ同じですね
〇鳥、ヒガラ==全長11cm、頭胴長約7cm,尾長は約4cm
〇ヤマネ  ==全長13cm、頭胴長約8cm,尾長は約5cm
〇鳥、エナガ==全長14cm、頭胴長約6cm、尾長は約8cm
〇モモンガ ==全長30cm、頭胴長約17cm 尾長は13cm
〇二ホンリス==全長34cm、頭胴長約19cm 尾長は15cm
〇ムササビ ==全長73cm、頭胴長約38cm 尾長は35cm
※ムササビ、モモンガがいる?動物園(未確認)
 盛岡市動物公園(ヤマネ、モモンガ、ムササビ)、上野動物園(モモンガ)、埼玉県こども動物自然公園(モモンガ)、多摩動物公園(ムササビ)、富山市ファミリーパーク(モモンガ、ムササビ)、小諸市動物園(ムササビ)、茶臼山動物園、飯田市立動物園(ムササビ)、京都市動物園(ムササビ)、安佐動物公園、徳山動物園、とべ動物園、わんぱーくこうちアニマルランド、到津の森公園、宮崎市フェニックス自然動物園、熊本市動植物園、平川動物公園

1.ヤマネ

二ホンヤマネ ヤマネ科ヤマネ属
頭胴長6.8~8.5cm、体重約18グラム、写真は上から親、産まれたばかりの子供、手造り巣箱
〇国の天然記念物、日本固有種、絶滅危惧種
〇相談先 「清泉寮 やまねミュージアム」TEL0551-48-3577、Mail=yamane-m@keep.or.jp
⑴身体特徴
1年の半分は冬眠して過ごす。背中に黒い筋のあるのが特徴。夜行性で目がクリ。目の周りに黒毛。耳は小さくて丸い、体重約18グラム(500円硬貨2枚分)。前肢の指は4本、後肢の趾は5本。
ネズミと違い、尻尾にふさふさとした毛が生えている
⑵繁殖期  5月下旬〜9月。3~5匹の子どもを産む 初雪前頃より冬眠に入り、5月頃から目覚める
⑶食性 =  雑食性、ガ、チョウ、幼虫類などの昆虫を好み、アケビやヤマブドウなどの果実も食べる
 アゴの力ないのでクルミ、ドングリを割れない  動物園ではリンゴ、サツマイモ、ニンジン、小松菜、パン、種子類、ミールワームなどをあたえている
⑷巣の場所
・樹木の穴、家屋の屋根裏など。巣を繁殖、冬眠の両方に使用する
・別荘の押入れの布団、台所の収納引き出しから出てきたなど
・手造り巣箱=縦15cm,横15cm,厚さ4cmの箱状で,背後に縦20cm15 cmの板をつけ,麻紐で樹木に高さ1.8mに縛り付けて固定  (出典 麻布大学)
万一子供だけを発見した場合は、親がその場に戻るまで数時間待つ、子供だけを移動させない 家屋内の場合は、段ボール箱に親子をそっと手の上にのせ移動させ、邪魔にならない場所に移す。後日、巣箱を入手して屋外に設置し移動させる。
販売されている巣箱=野鳥用と異なり、穴が背面にある、キバコヤストア\1610-

2.モモンガ

momonga momonga
 モモンガ  リス科モモンガ属
  〇日本固有種、絶滅危惧種 
ムササビのように滑空するが、大人の手指を開いた大きさ程度で小さい。完全な夜行性で分布状況等を把握しにくい、冬眠はしない
⑴身体特徴
背面は灰色や褐色、腹面は白い体毛、眼は非常に大きい
滑空によって飛翔する性質を持つリスの仲間。狭義にはニホンモモンガ (Pteromys momonga)を指す。ムササビのように滑空するが小さい。
①二ホンモモンガ体長14~20cm 体重150~220グラム
②エゾモモンガ 体長15~16cm 北海道のみ
⑵繁殖期
5月から7月頃で妊娠期間は約30日程です。年に2回に分けて産む、平均2匹から3匹の子どもを出産する
⑶食性 =  広葉樹の芽や実、スギの葉、昆虫、トドマツの実などを食べる
⑷巣の場所=樹木の穴など。テリトリー内に2カ所使用することがある、冬眠はしない
※巣箱の作り方
底板が15cm×16cm、高さ32cm、穴は5cmの巣箱を作り、樹高3mの高さに取り付ければ、渡り鳥のコムクドリも使用できます。板厚は約1.6cm

3.リス


リス科リス属
〇日本に生息する在来種3種、外来種2種
⑴二ホンリス 体長15~22cm、体重200〜310グラム、九州、中国地方では絶滅
腹が白い、冬眠しない、冬季に耳にふさ毛が生える(耳が尖った様に)
⑵キタリス(エゾリス) 体長22~27cm   北海道のみ
腹が白い、冬眠しない、冬季に耳にふさ毛が生える(4cmにもなる)
⑶エゾシマリス 体長12~15cm、北海道のみ
リス類で最も地上にいることが多いが、地上は樹上に比べ見通しが悪いため、危険を素早く察知できるよう2本足で立っていることが多い。巣も地上に作る、冬眠する
⑷タイワンリス(外来種)正式名クリハラリス 体長 20~22cm
腹が栗色、あまり可愛くない、耳が小さい冬季に耳にふさ毛が生えない
 江ノ島植物園で飼育したものが、台風で飼育小屋が壊れ逃げ出した。
伊豆大島では、ツバキの種子を食べてしまう、全国で農作物に被害
二ホンリス 対 タイワンリス 
・全体的に茶色っぽい←→全体的に黒っぽい
・腹部は白い ←→腹部は灰色か、赤褐色
・冬になると耳先に毛が生え、先端が尖って見える←→耳は短く丸い

4.ムササビ

リス科ムササビ属
滑空性、夜行性、日本最大のリス科の動物
頭胴長270~480mm、尾長280~410mm、体重700~1300g。
山地から平野部の森林や雑木林などに生息し、夜行性で、昼間は木の洞などで休んでいて、夜になると活動をはじめる。 雑食性で、昆虫類やクモ、カタツムリなどのほか、鳥の卵や果実、木の実、木の葉、樹液や種子、花や菌類などを幅広く食べるが、樹上性の動物で、採食もほとんど樹木の上で行われる。
〇 飛翔距離はモモンガが約50m、ムササビは120m
〇雑食性で、昆虫類やクモ、カタツムリなどのほか、鳥の卵や果実、木の実、木の葉、樹液や種子、花や菌類などを幅広く食べる
〇冬眠はしない。繁殖は年2回、春と秋に1~2匹生む
〇天敵はテン、イタチ、キツネ、猛禽類
※ムササビを夜見るツアー
・軽井沢ピッキオ ・高尾山薬王院 ・駒ヶ根高原リゾート ・福岡県「到津の森公園」
※巣箱==底板が21cm四角、高さ35cm穴は10cm、板厚2cm弱必要。大きくて重い、とても一人では取付できない、腕力の強い方向き

 

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