シジュウカラなどカラ類

学名Parus minor

シジュウカラ用巣箱(巣穴30mm以内)の問答

①シジュウカラ用巣箱は、何月頃利用されますか

答.地域、場所、気候によって違うが、早いと2月下旬、遅いと7月下旬です。軽井沢町で2009年7月中旬に利用開始して8月上旬に巣立った記録があります。

②シジュウカラ用巣箱は、ほかにどんな鳥が利用するの

答.箱根に361個設置のうちシジュウカラが62%、ヤマガラ36%、ヒガラ1%、種不明1%の調査結果あり
調査とは別に、シジュウカラ用の巣箱に対してヤマガラは少し穴・箱が大きく、ヒガラは少し小さいほうが利用されやすい
極めてまれにコガラが利用、ゴジュウカラも稀に利用した調査結果あり

③1回に何個の卵を産みますか

答.巣箱の大きさにもよるが、6個から10個、平均は8個

④一つの巣箱は1シーズンに何回、利用されますか

答.1シーズンに1回から3回

⑤それは同じカップルですか

答. その都度、メスがオスを選び違うカップルで、違う巣箱で

⑥なぜ、そんなに相手を替え何回も生むの

答.小型の野鳥類は外敵に襲われるなどで、巣立ち後1年で10分の1になるほど寿命が短いので、子孫を残すため元気な相手を探して生むと考えられている

⑦ヒナの巣立ちは何時頃ですか

答.多いのは明け方からです。外敵が活動しない時刻をねらってかな
追加、我が家に人がいない日を選んでよるような、我が家だけ??

⑧シジュウカラは綺麗好きというが、具体的にはどんな

答.卵の殻は親が食べる、ヒナのフンは咥えて外に樹木したなどに捨てる
 これも理由があり殻は貴重なカルシュウム源、巣箱の周りをきれいにして少しでも外敵に気づかれないようにすると考えられている

⑧カタツムリを食べるとは、本当ですか

答.カルシュウムを接取するためと言われるが、写真を見たことはない

⑨近年、シジュウカラが都会に増えた理由

答.2020年3月ダーウィンが来た「都会に進出、森の小鳥シジュウカラ」によると
理由1.本来、森の中の樹洞に巣作りしてたが、樹洞が減少した
理由2.シジュウカラは雑食、都会は森よりも色々な食べ物がある
 (おまけ)カラスが都会に増えたのもこれが理由
理由3.都会には、ヘビやタカなどの外敵が少ない
理由4.シジュウカラはとても好奇心が強く環境順応性が高いためと言われる

カラ類などは、種が混じって移動する

 ヒガラ、コガラ、シジュウカラ、ヤマガラなどは、一人前になる秋から冬にかけて「種の異なるものが混じって群れとなって移動する混群」して行動する。ゴジュウカラ科のゴジュウカラ科、エナガ科のエナガ、キツツキ科のコゲラもカラ類に混じって行動することがある。
 混群での移動」のメリットは、
①捕食者(これらを襲う生物)の接近を早く発見できる
②他の種が見つけた食料を得ることができる
③植物等から隠れていた昆虫等が飛び出したものを捕獲できる、
などが考えられる。
 これら小型の野鳥類は、山林だけでなく樹林の都会からまで広く生息し、多少好みの食料があるが種子、昆虫、幼虫やクモなどを食料とする雑食の野鳥です。

シジュウカラ(英語Japanese Tit)

体重は11-20g。ヤセからデブまでいる。 繁殖期は3~7月頃で、自然の中では樹洞やキツツキの開けた穴などを利用して、コケや動物の毛を使った椀状の巣を作ります。
昔は森林を主な生息地としていた、関東地方でも1980年頃までは埼玉県中南部には住んでいなかった。なんと今は北海道から沖縄県西表島にもいるそうです
日本シジュウカラは日本を含む東アジア、ロシア極東に分布している。日本でもシジュウカラと言っても亜種が4種いると言う
 小型の巣箱を利用するのは、シジュウカラとヒガラ、スズメたまにヤマガラぐらいです。少し大型の巣箱にはコムクドリやアオバズクなどが利用します。
  
鳥名和名姿特徴人工巣箱利用
ヒガラ日雀頭に小さな冠、喉に三角形の黒斑よく使用
コガラ小雀黒いベレー帽、アゴヒゲ極めてまれ
シジュウカラ四十雀胸に黒ネクタイよく使用
ヤマガラ山雀頭は黒色、背・腹が鮮やかな茶色たまに使用
ゴジュウカラ五十雀腹は白、背は灰がかった青色極めてまれ
エナガ柄長尾長、丸っこい体利用しない
コゲラ小啄木鳥 背こげ茶色、白い線模様利用しない

巣箱を利用する野鳥

subako 写真左から、シジュウカラ用、コムクドリ用、キビタキ用巣箱です。巣箱を利用する鳥は、コガラ、シジュウカラ、ヤマガラ、などのカラ類、ゴジュウカラが利用したのを見たことがない。コムクドリは渡り鳥で、松の木の高さ2.8メートル程にとりつけた巣箱を毎年利用していました。キビタキはうちのはまだ利用されていません。野鳥は使用開始する約1-2週間前からあちこちの巣箱を下見に来ます、中に入って点検していきます、誘因策としては冬期のみbirdfeederでエサを提供する

巣箱設置は遅くとも12月までに、ポールの上が一番安全です。

 取付場所は樹木に取り付けるとヘビ、モズなどに卵、ヒナが襲われることがある、2002年に大阪・万博公園に70個設置した調査結果、29個で繁殖を確認、21個が巣材のみ、2個はシジュカラ以外の鳥が使用、その他18個は利用されなかったとある。このように21個が巣材のみは卵をとられた可能性がある、想像だが大規模に設置したため、樹木の襲われ易い位置に取り付けたものが多数あったのではないか

種類巣穴直径巣箱高さ
シジュウカラ 27㎜200-240㎜
ヤマガラ 28㎜200-240㎜
スズメ 28㎜200-240㎜
コムクドリ 55㎜240-280㎜
アオバズク110㎜450㎜
フクロウ150㎜600㎜
。…

シジュウカラの育雛

 巣作りからヒナの巣立ちまでは約50日間。シーズンは3月から7月中旬まで、1つの巣箱が2回使用されることがある、1回目の巣立ちが確認されたら清掃することにしているが、「産座」の上にさらに「産座」がしばしばあります。
A巣作り=コケ、毛糸、犬の毛、鹿の毛などでメスが「産座」を作る、1~7日間、6月頃だと急ぐので1日で作ることもある 
B産卵 =1日1~2個、平均計8~10個産卵 4~8日間、1日産卵したら巣箱に余り戻らないので使ってないのか心配になる
C抱卵 =孵化日をそろえるため、産卵終わってからメスが抱卵、
オスは1日3-5回ほど食事に誘いにくる、呼びにくるオスの鳴き声も様々
D孵化 =抱卵から約2週間、ほぼ1日か2日で孵化、ヒナは殆ど鳴かない
E育雛 =両親とも一番忙しい、ヒナは巣立ち数日前になると親がいなくても鳴く
E巣立 =孵化後18~20日目に巣立ち、

給餌回数……すごい

・孵化直後…メスはヒナを温めるため採餌行動に出かけないのでオスだけがエサあつめ
・1時間に平均14回、ヒナ1羽当り1.5回
・1日約10時間活動として140回、二人がかりなのでオスだけでも70回
・集めるエサ……主に青虫、野鳥は草木の葉と、青虫の緑を即座に見分ける能力を持っている
・エサの大きさ…ヒナ小さい時は小さいもの、大きくなると親のクチバシより大きいのをぶら下げてくる
・ある推計数……1年間にシジュウカラ1羽が集める青虫の数は約12万5千匹、自分が食べる分含めて

シジュウカラの言葉

シジュウカラなどの最大の天敵はヘビであり、ヘビが来たという鳴き声は他のカラ類にも理解されるという。
2021年5月NHK「ダーウィンが来た」で京大白眉センター鈴木俊貴助教の研究で報道され、一般に知られるようになった。シジュウカラ、コガラ、ヤマガラ、ヒガラ、コジュウカラの行動を、軽井沢町の北部落葉樹林に16年間通って研究したという。これらは一群となって行動する事が多い、たしかに我が庭でも空のbirdfeederにエサを入れると1羽が来たなと思うと次々と来て食べ、いなくなるのも揃っていなくなる。また異なる種各々の危険探知能力を補完して安全だからだろう。

シジュウカラの言葉

縄張り確保、メスへのアピール……「ツツピー、ツツピー」
警戒して ……「ピーツピー」
集まれ……「ヂヂヂヂ」
ヘビがいる……「ジャージャー」
タカが来た……「ヒーヒーヒー」
カラスが来た……「チカチカ」または「ピーツピ」

同類たちの言葉

○○集まれ
シジュウカラ……「ヂヂヂヂ」
コガラ……「ディーディーディー」
ヤマガラ……「ニーニーニー」
ゴジュウカラ……「フィフィフィ」
○○タカが来た
シジュウカラ ……「ヒーヒーヒー」
コガラ……「ヒヒヒヒ」
ヤマガラ……「スィスィスィ」
○○ヘビが来た
シジュウカラ……「ジャージャー」
ヒガラ……「デュデュデュ」

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