Birdhouse巣箱の使われ方
野鳥の巣は住居・ねぐらではありません(一時的にねぐらにする鳥もいる)、ヒナを育てるための産室・育児室です。一般的な鳥の巣は「小枝や草を組んで作ったお椀のような形で、中央のへこみに卵がおかれる」。
人間の作った巣箱を利用するのは、シジュウカラ、スズメ、ヒガラ、ヤマガラ、スズメ、ムクドリ、コムクドリ、アオバズク、セキレイなどです。巣箱を利用してくれる一番ポピュラーなのはシジュウカラとスズメです。
野鳥週間5月10日から16日までに各地の公園などで巣箱の作成、取付が行われますが、その何割かはスズメが利用しています。 最近の木造住宅は瓦の下などの隙間がなくなりスズメは住居不足で繁殖数が減少しています。そのためシジュウカラとスズメの巣箱争奪戦が各地で発生しています。
シジュウカラ用の巣箱を利用するのは、他にヒガラ、ヤマガラくらい。但しヒガラは少し穴が小さい、ヤマガラは少し穴が大きいほうが好きです。
ここではシジュウカラの巣箱の使われ方を見てみましょう。各々の段階の日数は季節や環境などで様々です。巣作り材料のコケや犬・鹿の毛を運んでくるのが使用開始の合図です。コケを運び始めてヒナが巣立ちまでは約38~45日間、暑い時期は短くなる。猫の毛は使われないのかな、天敵だから匂いがイヤ? 猫の毛は普通短いから?なのかな
①巣箱を下見… 12月から2月、オスがまず探し、メスを誘いペアで下見にくる
②産座作り … 2月末以降、1日~10日間、平均は約6日、コケの上に犬・鹿の毛などで産座(通称ザブトン)を作る
※小さく切ったダウン(羽毛)などを小さな網籠にいれておくと巣材として使用される
③卵を産む … 産座造り後半から1日1個または2個で計6~12個平均は約8個約8日間
④抱卵、ふ化… 巣立ちを揃えるため卵を全て生み終わってから抱卵、約14日間で孵化(ふか)する
〇メスが抱卵中…オスがメスにエサを運んでくるか、1日約5回食事に誘いにくる
⑤育児・給餌… ヒナの毛が生えてない時期はメスがヒナを温めオスがエサを運ぶ、巣立ちまで約16日間
〇エサは植物に付く青虫が中心 …ヒナは約8日間眼が見えず声もださない
※巣立つ4~6日前から親がくると鳴くようになり、約2日前から親いなくても鳴く。
最近急減しているツバメは、日本では民家や駅構内の軒下などの壁面に、左官屋みたいに泥などを塗りつけて巣作りします。フンを巣の下に落とすのが嫌われ巣作りが出来る場が減少、農薬の使用により空中を飛ぶ虫が減少したこと等が原因で減少している。世界的にもツバメは減少しており、「ツバメを守ろう」という活動が世界的に始まっている。その一つとして「ツバメの人工巣」が販売され、また「ダンボールで作るツバメのフン受け」作り方が紹介されている(「ツバメ観察全国ネットワーク」で検索すると出る)
ツバメは、穀物などは食べません、時速50kmもの速さで飛びながら小さな虫を飲み込んでしまう、優れた動態視力と飛翔技術をもつ、フンの処理以外は素晴らしい。
シジュウカラは、フンを巣箱の近くに落としません。「エサの青虫」などを運んできて、かわりにフンの白い塊を咥えてよそに飛んで行きます。多分青虫のついた植物の近くに捨てるのでしょう、植物の栄養になる?賢い
※※巣立ったのが確認できた時は、巣箱を掃除すること 産座にはダニ等が残っているので廃棄し、マスクをして中をブラシなどで掃除する。2年に一度くらいは取り外し水で洗浄すること。そのためにも巣箱は手入れのし易い高さに取り付けることをお勧めします。
色々な巣を見たい方は、「日本鳥の巣図鑑」小海途銀次著、東海大学出版があります
ヒナのその後
1.約10日間は親にエサを貰いながら、エサの探し方・取り方を習う
2.独り立ちできると、他のヒナと集まってヒナだけで移動する
3.冬になると、ヒガラ、コガラ、ヤマガラなどと混群を作ってエサを求めて行動する
4.初春になると一人前にツガイを求めて巣作りする
「巣箱の使い方」はこちら
「野鳥の巣、知能」はこちら
Birdfeederエサ台、BirdBath水浴び場
巣箱よりも野鳥の利用期間が長いのは「エサ台」と「水浴び場です」。「エサ台」は青虫なとが豊富な時期は殆ど利用されません。草木の緑がなくなった時期にこれらに野鳥が集まってくるのを見ていると心がなごみます,ヒマワリの種feederにヤマガラがきました
Birdfeederは青虫などが居なくなった秋から初春まで利用されます。「水浴び場」は真冬でも利用されます。季節を問わずヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラなどが羽根にはいりこんだダニ・寄生虫など取り除くために利用します。
水だけでなく砂浴び(sand bath)もあります、砂または乾いた土の中で転げまわって虫などを落とすために行います。 当家でも野菜を植えるカラカラになった地面でスズメがやっているのをよく眼にします。スズメ類だけでなくビタキ類、コマドリ、ミソサザイなどもやるそうです。
feederもbathも市販されている高価なものもありますが、巣箱よりもバリエーションがあるので、自作大好き人間にとっては作りすぎてしまいます。百円ショップの器や、bathは使わなくなった皿・鍋・フライパンなどを利用して作ります。
(1) エサを選ぶ
シジュウカラ、ヤマガラのカラ類が好み、扱いが楽で、1年くらい在庫して腐敗しないのがヒマワリの種です。厳冬期に好まれるのが牛脂などの油脂類です、 また価格は高いですがナッツ類も好まれます
(2) エサの補充方式を選ぶ
Birdtableとも呼ばれる平らな皿のようなものにいれた方式が一番簡単で、エサの種類も色々なものを入れられる。屋根を付けた形をよく見かけます
食べると自動的に補充される形式は、エサの種類が限定されますが、毎日補充しなくてもよいので便利です。
(3) 設置したら広告が必要
feederの近辺にエサを少しバラマキます、野鳥の視界も結構狭い?のか、なかなか気が付いてくれない広告が必要です。また設置場所は安全な場所でなければ利用されません。エサが入っていて安全な場所だとわかるとシジュウカラ、ヤマガラそしてエナガなどの「カラ類」は「ここにえさがあるよ」と共通語が通じるので、群れをなして移動してくる。 エサがなくなったまま数日も放置すると暫くこなくなる。エサがあることを確認されるまでに2日ほどかかることがある。
シジュウカラ類の会話研究は東大先端科学技術研究センター准教授 鈴木俊貴
色々な作品を見たい方はGoogle検索で、Birdfeederまたは Birdtableだけ入力し検索してみて下さい、海外のページに色とりどりの「商品」が出ています。 今までに何種類かのBirdfeederを作ってきました。初期の飾り気のない不細工なもののほうが野鳥に好まれるように感じる。まあ不細工なほうが自然に近い?ので安全と思われるのでしょう
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Tool 野鳥を呼び寄せる方法
- A.庭の環境
- 鳥が喜ぶ樹木
- 庭に農薬、殺虫剤を使用しない
- B. 庭に置く3点セット
- Birdhouse
- Birdfeeder
- Birdbath
- C.食べ物
- Seeds,Nuts,Fat
- Birdcake
- etc
巣箱、えさ箱があるだけでは来ません。大事なことは小さな野鳥がカラスなどの脅威を避ける休憩の場となる樹木を2本以上植えることです。そのうちの1本はエサをゆっくりと食べる場所です。写真左はサザンカでメジロなどの隠れ場、真ん中は葉も落ちたヒメシャラ、右のスモークトリーとブルーベリーこれら葉の落ちた樹木は枝が結構の密度であるので、シジュウカラが2羽、3羽が一緒にヒマワリの種を食べる場所になっています。テーブルの上はBirdbathの皿これでは浅すぎ小さすぎた。
- 休憩・隠れる場所となる樹木
上空からみて中の姿が見えにくいサザンカ、ツバキ、イチイ、サカキ、レッドロビン。またコニファー(針葉樹全般の販売名)が大きくなり、品種を調べるとブルーアイス(温暖地向け)、Boulevard(寒冷地向け)でした。これら針葉樹はシジュウカラ、スズメなどが休憩場所に使っています
姿が見えないほどの樹木だけでなく、落葉樹の中は何もない場所より安心なのでしょう、
- 食べる実のなる樹木
〇鳥が運んでくる低木
人間が食べると毒だけど、鳥は食べるのがイチイ、エゴノキ、センダンなど
・サンショウ==キジバト、ヤマガラ、キビタキ
・ニシキギ==枝にコルク質の翼(よく)があり、紅葉がきれい。赤い実がなる
コゲラ、アトリ、エナガ、メジロ、ツグミ、ジョウビタキが食べる
・ムラサキシキブ==ジョウビタキが大好き、メジロ、ツグミ、カワラヒワ
・イチイ== キジバト、ヒヨドリ、カワラヒワ、ヤマガラ
・エゴノキ==ヤマガラ
・センリョウ==ヒヨドリ
〇ジューンベリー==ヒヨドリ、ムクドリが食べ頃直前に数日で全て食べてしまう
- Selfmadeの楽しみ
Birdhouse、Birdfeeder、Birdbathなどを自作するのも楽しみです。
これらを作るために、ノコギリ、穴をあけるドリルなど色々の工具が増えました。電動ドリルだけでなく、電動のこぎりまで購入しました。ついでにツーバイフォーの木材を購入してベランダ用の椅子。テーブルなども作りました。退職後の職業は「野鳥向け貸家業、大工forBird?」ですが、巣箱の出来はイマイチ?、
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